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こんにちは。VoicePingマーケティング責任者のWon(ウォン)です。仮想オフィスツール「VoicePing」がリリースされる直前、2021年の11月にVoicePing株式会社にジョインしました。まさに0→1のフェーズであったこともあり、一般的なインターン生とは思えない程の裁量を任せてもらいながら経験を積むことができました。プロジェクトに参加してから1年3ヶ月ほどと、過去にVoicePingが迎えた30人以上のインターン生の中で、最も長い期間携わったインターン生です。
ここでは1年あまりのマーケティングそして営業活動を通し、私がVoicePingで学んだことをお伝えします。VoicePingでインターンを検討している方、転職を考えている方にぜひ参考になれば幸いです。
起業家を目指し0→1の体験ができるVoicePingを選んだ
私は起業家(アントレプレナー)になりたいと考えています。そのため、当時はとにかくゼロイチ(まだサービスがローンチされていない)フェーズのスタートアップ企業に入って、起業に必要な全てのノウハウを学びたい。これが私がVoicePingに入った理由です。
今思うと「せめてBtoCなのかBtoBなのかぐらいは絞っておけよ」と思います(笑)。そういう気持ちでインターン先を探していたら、VoicePing代表の中島さんと繋がることができました。私は大学院で研究をしているのですが、マーケティングやビジネスとは縁のない専攻を持つ私をビジネス側に入れていただいたのは、成長意欲を高く買っていただけたということかなと考えています(それ以外何も持っていなかったのですが)。
さて、早速インターンで私が学んだことを話していきたいと思います。
1. SEOは力なり
SEOの重要性
私がVoicePingで最初に取り組んだのは、自社メディア(ブログ)を使ったSEO(Search Engine Optimization)でした。SEOとは、検索エンジン(Google)上で特定のキーワードを検索した際に、自社のページが上位に表示されるようにコンテンツの最適化を行うことです。ほとんどのサービスにおいてこれができるようになれば、顧客を獲得する確率が非常に高くなります。
例えば、VoicePingのような仮想オフィス・バーチャルオフィスツールが必要な人が、どんなキーワードでGoogle検索を行うのかを把握し、そのキーワード検索でVoicePingのページを上位表示させることができれば、仮想オフィスへのニーズが高い人へ効果的にVoicePingの魅力を伝えることができるようになります。
SEOの強みはなんといっても、低コストで「顕在層(検索という面倒な作業をするほどそれを求めている人)」に直接アプローチできるところです。実際にGoogle広告・SNS広告・SNS情報発信・展示会・インフルエンサーマーケ・アウトバンド営業を一通り全部やってきましたが(本格的なWebinarを試せなかったのは心残りです)、VoicePingのブログ記事を読んでサインアップした新規ユーザーが圧倒的に多く、コストパフォーマンスが圧倒的に高いです。ただし、”狙うキーワードがビックキーワードであればあるほど効果が出るのに時間がかかる”と言う点は否めないので、日々継続的に確実に取れそうなキーワードを仕込んでおくことが大事だと思っています。
一方で、今後もSEOが今同様に重要なポジションに居続けるかどうかはわからないと思っています。SEOが重要なのは人々が検索エンジンで「検索」をするからで、「検索」が重要になったのは第3次産業革命によるものです。しかし、今は第4次産業革命の真っ只中。その結果「検索」がなんらかの別の行為に入れ替わる可能性は十分にあります。例えば、ChatGPTのようなLLMsがFactをきちんと返せるようになった時、検索が必要とされなくなる未来は想像に難くありません。
ライティングはリサーチ力と論理的思考の「両方」が大事
VoicePingにいながら15名以上のライターを採用。一緒に業務を進めてきましたが、最終的には「リサーチ力」と「論理的思考」の両方が備わった方のみに継続して依頼をお願いしています。「納品が早い」とか、「稼働時間が多い」とかは二の次です。いくらスピードが早くでも、SEOは上位表示されないと意味がありません。読者が欲しい情報を漏れなく網羅できるリサーチ力と、通読し途中で離脱しないように説得力のあるロジックで最後まで執筆できるかどうかが最も重要です。企業の戦略を把握しているメンバーがライターをガイドすることで、こちらの要望にマッチした構成案が上がってきます。
小さな結果からStep by Step
最初は100程度のボリュームの小さいキーワードで1位を取りコンバージョンさせることから始めました。獲得したユーザー数が多くなくても、1位を取れたことで「これよりも大きなキーワードを狙うにはどうしたら良いのか」と、次のステップを考えられるようになります。そうやって試行錯誤をし繰り返していきました。SEOを通して以下の結果が得られたことは、今後起業をしていく自分にとって1つの自信になっています。
- 自分で執筆・アップデートしている記事で業界のメインキーワードである「仮想オフィス」・「バーチャルオフィスツール」・「バーチャルオフィス 無料」で1位を取れたこと
- 自分で立案ディレクションした記事でビックキーワード「音声翻訳アプリ」、「中国語翻訳アプリ」、「zoom ホワイトボード」、「時間管理アプリ」などのビックキーワードを含む数十のキーワードで1位を取れたこと
- 1日のオーガニック流入数を300倍にできた
2. 営業は「温度」
営業について何かを語れるほど自分が営業できていたかと言うと難しいですが、1つだけお伝えしたいことがあります。
インバウンドにおいてもアウトバウンドにおいても、共通して重要なのは相手の「温度感」。つまり、相手がプロダクトをどれぐらい欲しがっているのかを感じ取ることです。
もっと具体的に言うと、
- 相手の温度感は今どの程度なのか
- 相手の温度感はどこまで上がる見込みがあるのか
を迅速かつ正確に把握することが重要だということを学びました。
特に確度の低いアウトバウンドの場合には、2の把握が大事で、最終的に受注できるほどの見込みがあるかどうかの判断が大事になってきます。最初から特にプロダクトを欲しがっていない(課題感がない)相手の温度感をいくら上げても受注にはつながらないので、この判断ができないと時間のロスにつながります。
一方で、受注できる見込みのある人を相手するケースの多いインバウンド営業の場合には、相手の今の温度感を把握し、そのタイミングで必要な情報を提供したり、説得したりすることで、契約に向けて温度感にあげていくことが重要です。相手のニーズが高い機能をピンポイントで説明したり、想定されるユースケースに沿った提案をしたり、3日以上連絡がなかった場合にはフォローアップメールを送ったりなど、適切に温度管理をするのが重要だと思っています。
3. 交渉は「相手の利益」がファースト
VoicePingでマーケティングを担当しながら、展示会やインフルエンサーの方々と交渉をする場面(チャンス)がありました。その過程で学んだのは「相手の利益」を本気で考えた上で提案することが大事だということです。
「コストが先方の予算に合わないから無理だ」と思考を停止するのではなく、相手の状況やビジネスモデルを深く理解し、お金以外にもこちらが相手に提供できる別の価値を探すことができれば、相手の検討の余地が広がります。
4. 戦略は知識とアクションの「バランス」
ベンチャー企業では新しいマーケティング・営業戦略を試していくシーンがよくあります。その戦略(仮説)を試すには、当然時間・金のコストがかかるわけで、それらのリスクを知りながらも戦略を実行していく必要があります。
その戦略を実行する上で重要だと感じたのが、知識とアクションの「バランス」です。抽象的になってしまいますが、どんなトライにも「アクションしてみないとわからない領域」と「やる前から検証されている領域」があると思います。ここで、非常に落ちやすい罠が2つあります。
1つ目は、うまくいって欲しいという気持ち(感情)が強くてなんでもかんでも「アクションしてみないとわからない」と結論づけてしまうことです。やってみなくても、似たようなケースを調べていくことでその中にある因果関係を見つけることは可能です。それが分かれば最初から別の戦略(もっと成功確率が高い戦略)を試そうとします。これは結果論でしかないと思う方もいるかもしれません。ただ、そうだとしても、物事の成り立ちや過去の成功事例があるので、そこから学ばない理由はないと思っています。
2つ目は、逆にリスクを恐れるあまり、やってみないとわからない領域も「やらなくて良い」と決めてしまうことです。
私は直接会社を経営する立場ではなかったので、この2つの見分けがつく場面は少ないと思っていますが。ですが、即時の実行が求められる中で感情的にならず、知識とアクションのバランスのとれた判断を下していこうという姿勢は、初期フェーズに関わるすべてのメンバーが意識すべきことだと考えています。
5. コミュニケーションは「臆せず」
最後はコミュニケーションにおける学びです。限られたリソースの中で、素早いアクションが求められるベンチャーなので、基本上司はとても忙しいです。ですので、上司からの返事は短く、質問やコメントがストレートになりがちです。
しかし、そこで臆してモヤモヤしている部分を理解せずに仕事を進めてしまうことは、逆にコストを増やしてしまいます。特に社会人経験のない新人やインターンメンバーが認識齟齬の中で仕事を進めてしまうケースは少なくありませんでした。
多忙な状況であっても、上司は会社の成長を常に重視しているので、「わからない」と正直に伝えればそこに対して説明してくれるはずです。少なくともVoicePingの中にいるすべてのマネジャーはそうです。ですので、自分の成長と会社の成長のためにも、新人は臆せずにどんどん質問していくことが大事で、逆にベンチャーはどんどん質問しても良いという雰囲気・文化を作っていくことが肝だと思っています。
おわりに
抽象的な内容も多かったと思いますが、それでも率直にVoicePingの中で私が学んだことを書いてみました。書いている中で、VoicePingでそれまでにできなかった大きな経験と思考力が身につき、改めて成長できたと思いました。
その成長は、いつも真剣に向き合ってくれる中島代表、同じプロジェクトで新しい視点をくれたPM、正直に話し合ってくれた営業メンバー、別プロジェクトにいながらも助けてくれたPMやエンジニア、無理な依頼にも素敵なクリエイティブを返してくれるデザイナー、私の意図を的確に捉えて素晴らしい原稿を仕上げてくれるライター、私の指示の欠点を補いながらタスクをこなしてくれたチームメンバーなど、関わって下さった方々のおかげだと思っています。この場を借りて厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました!
0→1のフェーズを学びたかったという最初の目的は、VoicePingでのインターンを通して叶ったと思っています。VoicePingがいつか上場し日本を代表するテック企業になっていることを心から応援しています。私もここで得た学びを活かし、この先も進んでいきたいと思います。
VoicePing ファイト!!!
Jihee Won
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