「メトロポリタン美術館って、作品多すぎてどれを見たらいいの?」
「お土産でメトロポリタン美術館のグッズを買いたいけど何があるの?」
メトロポリタン美術館はアメリカが誇る最大級の美術館で、所蔵している美術品は300万点以上あり、1日ですべて見るのは難しいです。作品をモデルにしたグッズも多くあり、どれを買うか悩みますよね。
この記事では、メトロポリタン美術館の見どころからグッズの購入の種類まで詳しく紹介します。
最後まで読むと、メトロポリタン美術館をしっかり理解できるので、観光する際の参考にしてください。
目次
Toggleメトロポリタン美術館とは
メトロポリタン美術館はアメリカのマンハッタンにある世界最大級の美術館です。設立のきっかけは1864年にパリでアメリカ独立記念日を祝うために集まったアメリカ人の会合で提案されました。
提案から6年後、1870年にメトロポリタン美術館は開館しました。開館当初、収蔵数は少数でしたが、基金からの購入や有志のコレクターからの寄贈により収蔵数は激増。
メトロポリタン美術館の特徴として、収蔵されているコレクションの幅が広く、紀元前から近現代まで、地域を問わず収集しています。作品が多いため時期によって特別展があり、観光に行く際は特別展も開催しているかチェックしてみましょう。
どこにある?メトロポリタン美術館の基本情報
アメリカにあまり来たことない人だと、美術館がどこにあるかわからないうえ、どのアクセス方法を利用すればいいのか迷います。ここでは、料金からアクセス方法までを詳しく解説します。
入場料金
入場料金は以下の通りです。
上の表以外に、ニューヨーク州在住者、ニューヨーク州・ニュージャージー州・コネチカット州の学生は任意の料金で入館できます。入館の際は、IDを提示しないといけません。
チケットの購入・予約方法
メトロポリタン美術館のチケットは、オンラインで予約購入・カウンターで直接購入の2通りあります。
オンラインの予約方法は以下の手順になります。
- メトロポリタン美術館の公式サイトの「Buy tickets」をクリックします
- 本館と分館どちらかを選択
- 希望日時を選択
- チケットの種類と購入数を選択
- アカウントを作成して、ログインする
- クレジットカード情報を登録・支払い
- チケットが添付されたメールが届いたら完了
直接購入は予約しなくても、当日美術館のチケットカウンターで購入可能です。しかし、当日に購入する場合、行列ができることがあるので、並ぶ時間を減らしたい方はオンラインでの予約がおすすめです。
住所
メトロポリタン美術館の住所は以下の通りです。
- 住所:1000 5th Ave, New York, NY 10028, USA
ニューヨーク市マンハッタンの5番街にあり、セントラルパークの東端に面しています。
開館時間・休館日
メトロポリタン美術館の開館時間・休館日は以下の通りです。
日曜日から木曜日までは17時までしか開いていませんが、金・土曜日は21時まで開いているので、作品を1つでも多く見たい人は金・土曜日に行くのがおすすめです。
入館方法
メトロポリタン美術館への入館方法は以下の通りです。
- 正面入口で手荷物検査
- 荷物やコートを預ける際は、コートチェックで預ける(利用後はチップを支払う)
- グレートホールの両サイドにあるチケット窓口でチケットを見せる(当日チケットを購入する人は、チケット窓口で購入)
- 入館シールをもらえるので、見えるところに貼る
- 入館完了
案内パンフレットが欲しい場合は、グレートホールの中央にあるインフォメーションデスクに行くと、日本語の案内パンフレットをもらえるのでおすすめです。タイミングによっては、日本語スタッフがいるので、わからないことがあれば訪ねてみるといいでしょう。
アクセス方法
メトロポリタン美術館は地下鉄やバスで行くことができます。アクセスは以下の通りです。
出所:プレ子とニューヨークより
基本的に、地下鉄で向かうのがおすすめですが、慣れない場所で道に迷いそうならタクシーを利用しましょう。
英語ができなくても大丈夫!メトロポリタン美術館のガイドツアー
メトロポリタン美術館は、毎日作品のテーマごとのガイドツアーをしています。ガイドツアーを利用すると、自分で作品を見るよりも作品の理解が深まり、メトロポリタン美術館さらに楽しめるでしょう。
ガイドツアーは基本英語ですが、日により日本語や中国語でのガイドツアーもしているので、英語ができなくても問題ありません。日本語の音声ガイド機のレンタルや館内のガイドアプリもあるので、こちらを利用するのもおすすめです。
日本語ガイドツアー
日本語ガイドツアーは、美術館のチケットを持っていれば無料で参加可能です。注意点として、ガイドツアーは言語ごとに集合場所が違い、日本語ガイドツアーの場合はグレートホールの北側なので間違えないようにしましょう。
開催時間は公式サイトにガイドツアーのスケジュールが載っているので、参加する際は確認しましょう。
音声ガイド機レンタル・館内アプリ
メトロポリタン美術館では日本語の音声ガイド機を有料でレンタルしており、場所は1階のグレートホールまたは館内のMetストアになります。
音声ガイド機のレンタル料は以下の通りです。
出所:プレ子とニューヨークより
安く借りたいなら、金・土曜日の17時以降に来館するのがおすすめです。
メトロポリタン美術館は無料で館内ガイドアプリがあり、以下の機能があります。
出所:プレ子とニューヨークより
利用する際は、美術館に行く前にインストールするのがおすすめです。音声が流れるので、イヤホンは必ず用意しましょう。
メトロポリタン美術館へ行く際の注意事項
メトロポリタン美術館に来館する際には、以下の注意事項を守りましょう。
- 美術館内では、安全のためにマスク推奨
- 大きな荷物やリュックはコートチェックで預ける
- ハンドバック・ショルダーバックは持込可
- プラスチック製の容器で入った水以外の飲料・食べ物は持ち込み不可
- 展示品には触れない
- 展示室内ではペンやビデオカメ、自撮り棒は使用不可
- フロア改装中で、一部の作品が鑑賞不可
- 写真撮影はフラッシュなしかつ非商業目的に限り可能
上記以外にも、盗難防止のためにもショルダーバックを後ろ側にもつのは避けましょう。
フェルメールやゴッホもあるメトロポリタン美術館の見どころ
メトロポリタン美術館は展示作品数が多く、文化や時代ごとにエリア分けしております。
展示エリアは以下の通りです。
- アメリカ美術
- 武器・甲冑
- エジプト美術
- 近現代美術
- ギリシャ・ローマ美術
- 中世美術
- ヨーロッパ彫刻・装飾美術
- ヨーロッパ絵画
- アジア美術
エリアごとでも展示数は多いので、いくつかピックアップして紹介します。
アメリカ美術
「デラウェア川を渡るワシントン」は1851年にエマヌエル・ロイツェが描いた油彩画です。この絵は1776年12月25日にワシントンが軍を率いてデラウェアが渡った場面をイメージして書かれています。
イメージで描かれているので、描かれている旗が時代とは異なっていたり、船の大きさや川を渡っている時間帯が史実とは違いますが、アメリカ絵画の中で一番有名な作品なので、ぜひ見ておきたい絵ですね。
武器・甲冑
①騎馬の中庭
「騎馬の中庭」は中世の騎士が戦いに出る場面を再現した展示品です。騎士の甲冑だけでなく、武器や馬の甲冑も使われていて、実際の出陣の様子を想像できます。思い出の一つとして、撮影しておくのがおすすめです。
②日本の甲冑
武器・甲冑ブロックには外国の甲冑だけでなく、日本の鎧も多く収蔵されています。展示品ごとに作成時期・使用人物が解説されているので、時代ごとに鎧がどういう様式で作られたかわかりますので、歴史好きにおすすめです。
エジプト美術
「デンドゥール神殿」はナイル川のほとりを再現した展示品で、紀元前15年頃にローマ時代のエジプトで建てられました。この神殿は、エジプト政府がヌビアの遺跡保護への支援の感謝の証として、アメリカに贈られたものです。
神殿には、門戸、柱廊の入口、供物部屋、至聖所といった神殿に必要不可欠な要素を揃えており、壁には皇帝のアウグストゥスが神々に捧げ物をしている場面が描かれています。エジプト美術の中で最大級の展示品なので、一度は見てみましょう。
近現代美術
①麦わら帽子の自画像
「麦わら帽子の自画像」は1887年にフィンセント・ファン・ゴッホがパリで描いた油性画です。ゴッホは生涯に渡って40点以上の自画像を描いており、その中の一つです。この自画像は、他の描かれた絵のキャンバスの裏地に描かれており、本来のキャンバスにはジャガイモの皮をむく女性の絵があったとされています。この時期から画風の変化が起きており、自画像からはゴッホの心情の変化が読み取れますよね。
②サーカスの客寄せ
「サーカスの客寄せ」は1889年にジョルジュ・スーラが描いた油彩画です。スーラは点描技法を使い、9つのガス灯に照らされた楽隊が演奏して、サーカスの客引きをしている場面を描いています。明確に人物の表情が描かれておらず、描かれている人物のその時の表情が読み手に大いに想像させられます。
ギリシャ・ローマ美術
ギリシャ・ローマ美術エリアには「若き日のヘラクレス」という像があり、西暦62年〜96年に制作されました。この像は若き日のヘラクレスをモデルに制作されたとされ、メトロポリタン美術館には、もう一つヒゲをはやしたヘラクレス像があり、対として作られたとされています。
中世美術
「聖ヒエロニムスの最後の聖体拝領 (ボッティチェッリ)」は1495年にサンドロ・ボッティチェッリが描いたテンペラ画です。聖ヒエロニムスが、ベツレヘム近くの独房で兄弟たちに支えられながら最後の聖体拝領を受ける姿が描かれています。フィレンツェの羊毛商人フランチェスコ・デル・プリエーゼが信仰心を表すためにボッティチェッリに依頼して作られました。
ヨーロッパ彫刻・装飾美術
「アダムの創造」という像があり、1881年にオーギュスト・ロダンが原型を作成、1910年に鋳造されました。この像はもともとは新たに建設が計画されていた装飾美術博物館の「地獄の門」という扉のデザインに使われる予定でした。しかし、建設は頓挫して単体での作品として、現在は美術館で展示されています。
ヨーロッパ絵画
①水差しを持つ女
「水差しを持つ女」は1662年にヨハネス・フェルメールが描いた油彩画です。日に照らされながら水差しを持った女性が描かれており、シンプルな絵ながら、日の当たり方を違和感なく表現してます。テーブルの布も陰影が絵ではなく、写真でも見ているような描き方で、フェルメールの技量の凄さを感じます。
②トレド風景
「トレド風景」は1599年にエル・グレコが描いた油彩画です。グレコはスペインにあるトレドの風景を自分の解釈で描いており、トレドという町の本質を捉えようとしています。実際の風景ではないですが、空が全てを吸い込んでしまいそうで、見ている方も一緒に引き込まれてしまいます。
アジア美術
「北野天神縁起絵巻」は鎌倉時代に作成された絵巻です。絵巻は計5つあり、天神様として崇められている菅原道真の一生や逸話が描かれています。絵巻の中には道真が天神様として、自分を陥れた役人たちを襲っている場面があり、その当時の道真の呪いへの恐ろしさがよくわかります。
メトロポリタン美術館の非公式マスコット「ウィリアム君」とは?
メトロポリタン美術館には、非公式マスコット「ウィリアム君」がいます。もともとは美術館に収蔵されている古代エジプト中王国時代のカバの像がいつしかそう呼ばれるようになりました。
名前の由来は、風刺雑誌「パンチ」に掲載された家族の話です。その家族は、家にあるカバの像の複製に「ウィリアム」と名前を付け、何かを決めるときにそのカバの表情でどうするか判断していました。家族の話が広がり、メトロポリタン美術館にあるカバの像も「ウィリアム君」と名づけられて親しまれています。
カバの像のグッズも販売されているので、気になったら記念に買っておくといいでしょう。
メトロポリタン美術館分館のクロイスターズ美術館もおすすめ
クロイスターズ美術館はメトロポリタン美術館の分館で、ニューヨーク市フォートトライオン公園にあります。中世ヨーロッパ美術に特化しており、館内には2千点以上の作品が展示されています。
クロイスターズ美術館で有名な作品は、「ユニコーンの狩り」と「メロートの祭壇画」です。
「ユニコーンの狩り」は1495年から1505年にフランドルで制作されたタペストリーで、7枚で構成されています。ユニコーンをテーマとした物語性と美しさが高いと有名です。
「メロートの祭壇画」は1425年から1428年頃にロベルト・カンビンが描いた作品になります。聖母マリアや小さなキリストが描かれており、繊細な描写と宗教的な象徴性が特徴です。
疲れたら一休みメトロポリタン美術館のカフェ・レストラン
メトロポリタン美術館は広く、作品数も多いので、1度で見るのは大変です。作品を見てお腹がすいたら、館内にあるカフェやレストランでひと休みをしましょう。
店舗の情報は以下の通りです。
グッズはここで買おう!メトロポリタン美術館のショップ
メトロポリタン美術館にはミュージアムショップが併設されており、展示作品をモチーフとしたグッズや美術館オリジナルのグッズが豊富に取り揃えています。
店舗の情報は以下の通りです。
出所:プレ子とニューヨーク
グッズはミュージアムショップ以外にも、公式サイトのオンラインストアでも購入できるので、ショップで気になる商品がなければ見てみましょう。
動画も気にせず見られるメトロポリタン美術館のFreeWi-Fi
メトロポリタン美術館には、館内限定の無料のWi-Fiサービスがあります。利用する際は、Wi-Fi設定で「METMUSEUMPUBLIC」を選択して、ログインすると設定完了です。
ログインの際はEメールの入力欄がありますが、下にある「Skip and Connect」を選択すると登録なしで利用できます。
みんなのうた「メトロポリタン美術館」とは?
「メトロポリタン美術館」は1984年にNHK番組「みんなのうた」で放送された楽曲です。作詞・作曲は大貫妙子さん、編曲は清水信之さんです。
歌詞には「天使の像」や古代エジプトのミイラを収めた石棺など、メトロポリタン美術館関連の作品が出てきます。特に最後の歌詞の「大好きな絵」は実際に展示されているエドガー・ドガの「踊りのレッスン」を指しています。
「踊りのレッスン」はギャラリー815で展示されてるので、楽曲を聞いたことがある人は絵を見て、昔の思い出に浸るのもいいでしょう。
メトロポリタン美術館を知り尽くして、世界中の美術品を見よう!
ここまで、メトロポリタン美術館の見どころから購入できるグッズの種類まで紹介していきました。
メトロポリタン美術館には多種多様な美術品が収蔵されています。観光する場合は、限られた時間の中で決めたルートで見学すると美術館を堪能できます。作品を見た後はミュージアムショップで関連グッズを買うと大事な思い出として残ります。
本記事を参考に、メトロポリタン美術館にある世界の歴史を見届けましょう。