この記事では、AnimeJapan 2024でのビジネスセミナーの翻訳においてVoicePingがどのように寄与したのかを述べ、ビジネスデイの事務局を担当されている株式会社ソニー・ミュージックソリューションズのKanska氏へのインタビューも掲載しました。 AnimeJapan 2024において、VoicePing がどのように動作したかご紹介します。
目次
ToggleAnimeJapan 2024とビジネスデイについて
今年で11回目を迎えた「AnimeJapan 2024」はパブリックデイとビジネスデイあわせて13万人を超える来場者で大盛況でした。 このイベントには、パブリックデイでは100社以上のブースが出展し、最新のアニメ情報を発表しました。 このイベントは日本に限らず、中国、米国、ヨーロッパ、香港を含む世界中から人々が集まり、世界的なアニメの祭典となりました。
AnimeJapan 2024 のビジネスデイは、東京ドームシティのプリズムホールで開催された、アニメ業界のビジネス的な側面に特化したイベントです。 2 日間にわたり開催され、特に業界関係者間での商談やビジネスネットワーキング、最新情報の共有を目的としています。 ビジネスデイでは、アニメ分野に合わせた最新のプロジェクトやテクノロジー、サービスを展示する企業による 50 を超えるブースが出展されました。商談の場として、アニメ関連市場を盛り上げる貴重な機会を提供していました。
ビジネスデイでは、アニメ業界の重要かつ幅広いトピックをカバーするさまざまなセミナーやパネルが開催されました。 中東のアニメ市場に焦点を当てた国際市場の拡大と中東におけるアニメ分野への関心・ビジネスチャンスを強調したセミナーや、人気アニメ作品をケーススタディとして使用した、ライセンスと商品化の複雑さを説明するセミナー、さらにはアニメ業界の現在の傾向と将来の方向性についてのトークセッションなどが行われました。参加者の方からは、海外市場に進出するための方法や、作品のライセンスがもたらすビジネスチャンスと社会への影響についてといった質問がありました。
ビジネスセミナーにおける課題の1つが、講演者全員が日本語で講演を行うのに対し、参加者には日本語を理解できない海外からの参加者が含まれていたことです。 複雑さに加えて、セミナーにはタイトルやキャラクター名をはじめとするアニメ業界特有の用語が非常に多く、通訳の方でもその場で即翻訳するのは難しく見えましたが、VoicePing のリアルタイム AI 翻訳テクノロジーは、それらを一部クリアして翻訳を提供することができました。 ビジネスセミナーにVoicePingが寄与できたことに関して、ビジネスデイ全体を統括したソニー・ミュージックソリューションズの Kanska氏へインタビューをさせていただきました。
ソニー・ミュージックソリューションズのKanska氏へのインタビュー
AnimeJapan 2024のビジネスデイ運営を担当した株式会社ソニー・ミュージックソリューションズの Magdalena Kanska氏へのインタビューです。このインタビューでは、このビジネスセミナーで抱えていた課題と、どのようにしてVoicePingを見つけたのかを伺います。
以下のリンクからフル動画をご覧になれます。
Q.お名前と御社についてお伺いできればと思います。
A.ソニー・ミュージックソリューションズのKanskaと申します。ソニーミュージックグループの中の会社の1つですが、いろんなソリューションを提供している会社です。
具体的には、イベント制作・運営やCDのパッケージ企画・制作、クリエイティブの面ではスペースプロデュースであったり、CD売り場のデザイン、店舗でのプロモーションなどといったお仕事をさせていただいている会社です。
Q.今回はまさにイベント運営だったかと存じますが、AnimeJapan 2024ではどういったロールをこなされていましたか?
A. AnimeJapanについては、弊社はイベントの事務局をしておりまして、特に私のパートはビジネスデイの開催全体と、パブリックデイのいくつかのパートを見ていました。
Q.今回のビジネスデイのセミナーで、なぜリアルタイムの翻訳ツールとして選んでいただけたのか、理由や決め手があればお伺いできればと思います
A.ビジネスセミナーは、昔からなんとなく通訳を入れたいけれども費用等ハードルがありまして、ずっと国内向けにやっていました。ビジネスデイ全体的に海外のお客さんがかなり多くて、セミナー参加したいというご意見を毎年いただいていたので、今回は何かしらの形で翻訳を入れたいと思い、単純に通訳スタッフ入れると予算的に2日間・複数のプログラムで費用がかかってしまうので、システムを入れて解決できないかというところで調べて、複数のソリューションが出てきました。
VoicePingにした理由として主に3つあります。
- 費用的にそんなに高くないということ
- デモを頂いた時に翻訳の精度が良かったところ
- 今回は作品タイトルやキャラクターの専門用語を、事前に単語登録ができる機能が必要だったこと
といった点です。
Q.ありがとうございます。実際に会場で翻訳が流れているのを見て、VoicePingがどうだったか感想などございますか?
A.今回はいろんなタイプの枠がありまして、喋っている方によっては難しい部分が出てきたりはしていましたが、事前にしっかり話の内容がまとめられるようなものですと、非常にいい翻訳になっているかなと思いました。フリートークのように考えながら喋る形ですと、文章が1つ1つ非常に長くなりますので、そのあたりはシステムで少し苦労している部分は見えました。終わりがしっかりある文章で話すと、非常に良い精度だったと思います。
Q.まさにその通りで、文章の切れ目がどこにあるかというような点などはこれから改善していければと存じます。本日の内容としては以上になりますが、最後に何か一言あればいただけますと幸いです。
A.今回はまだ参加された皆さんの意見をしっかり聞けた訳ではないですが、このようなソリューションはまだ業界的に広く使われてはいないので、参加者の方からも「これ何だ?」という反応がありましたし、海外の方も実際に入っていただけたので、使って良かったなと思いました。おそらくシステム改善等もされると思うので、ぜひまた来年使えたらいいかなと思いました。
Q.ありがとうございます。日進月歩でよくなっているサービスではありますので、またお使いいただけますと幸いです。引き続きお願いいたします。
AnimeJapan 2024において高いコストパフォーマンスでリアルタイム翻訳を提供
AnimeJapan 2024で、VoicePingはリアルタイム AI 翻訳システムを使用したビジネスセミナーにおける多言語コミュニケーションのソリューションを提供しました。 業界用語があっても的確に文字起こしを行い、違和感のない文章から翻訳を行います。
プレゼンテーション中、講演者が日本語で話すと、追加のモニターには英語の翻訳とともに日本語の字幕が即座に表示されました。イベント名「AnimeJapan 2024」などの専門用語であっても問題なく動作します。VoicePing はこの用語を正しく認識して文字起こしするように事前に登録しています。
また、VoicePing システムのセットアップは手軽かつ簡単です。 主催者はインターネットに接続できるPCとオーディオシステム、ネットワーク接続を用意するだけで準備完了です。 それだけでVoicePing は技術的な問題なくスムーズに動作します。
大規模イベントではQRコードによる翻訳提供が非常に便利です
VoicePing では、イベントで翻訳を届けやすくするためにQR コードを使用しています。他の多くのサービスの場合、大きなスクリーンには1 つまたは 2 つの言語の翻訳しか表示されず、遠くに座っている人が翻訳を読むのは困難です。 そこで私たちは、誰もが見たい言語で翻訳を見れるソリューションを提供しています。
上記ビデオで翻訳を見るまでの流れを確認いただけます。携帯電話で QR コードをスキャンし、希望の言語を選択するだけで、その場で翻訳が表示されます。何もダウンロードする必要はありません。 必要に応じて、テキストを大きくしたり、音声を聞いたりすることもできます。 このアプローチにより、イベント主催側も追加費用をかけずに利用可能な言語の数を拡張できるため、世界中からの参加者を受け付けることができます。
今回のまとめ
AnimeJapan 2024での翻訳提供とカンスカ氏へのインタビューを通して、VoicePing の AI 翻訳システムがAnimeJapan 2024で重要な役割を果たせたと考えています。イベントのビジネスセミナーにVoicePingを導入することで、アニメ業界が直面している、海外市場進出における課題である多言語コミュニケーションに大きく貢献できました。特に業界固有の用語を登録する機能を使うことでセミナーがより理解しやすくなります。また、個人個人のスマートフォンでのリアルタイム翻訳を実現するために QR コードを利用しましたが、これによって非常に手軽でリーズナブルなソリューションを提供できました。将来的に、こういった海外進出における障壁を完璧に取り払えるようなプロダクトを目指して参ります。